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居馴染
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いなじ
ふりがな文庫
“
居馴染
(
いなじ
)” の例文
舶来種のまだ
我
(
わが
)
邦土
(
ほうど
)
には何処やら
居馴染
(
いなじ
)
まぬ花だが、はらりとした形も、
深
(
ふか
)
い空色も、涼しげな夏の花である。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
歌によむ草枕、かりそめの旅とはいえど半月ひと月と
居馴染
(
いなじ
)
めば、これもまた一種の別れである。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
葉子は縁に近い
処
(
ところ
)
へ
座蒲団
(
ざぶとん
)
を持ち出して、かつて自分の
田舎
(
いなか
)
の家へ招いた時以上にも気を配って、庸三を
居馴染
(
いなじ
)
ませようとした。例の
小樽
(
おたる
)
以来の
乾児格
(
こぶんかく
)
の女流画家や瑠美子もいた。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
平生彼の
居馴染
(
いなじ
)
んだ
室
(
へや
)
は、奥の
二間
(
ふたま
)
続きで、何か用があると、母でも兄でも、そこへ呼び出されるのが例になっていたが、その日はいつもと違って、彼は初めから居間へは這入らなかった。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
お神さん一人で
繰廻
(
くりまわ
)
しているようだったが、快活で、腹の大きい人で、少し
居馴染
(
いなじ
)
んだ者には、一月二月下宿料が
滞
(
とどこお
)
っても、宜しゅうございます、御都合の
好
(
い
)
い時で、といってビリビリしない。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
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間数もなさそうですが、
居馴染
(
いなじ
)
まない場所は、東西、見当が分らない。
雪柳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
歌によむ草枕、かりそめの旅とはいえど半月一月と
居馴染
(
いなじ
)
めば、これもまた一種の別れである。
秋の修善寺
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
居
常用漢字
小5
部首:⼫
8画
馴
漢検準1級
部首:⾺
13画
染
常用漢字
小6
部首:⽊
9画
“居馴”で始まる語句
居馴