“駈戻”の読み方と例文
読み方割合
かけもど100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ぷッ、」と噴出すように更に笑った女が、たまらぬといったていに、裾をぱッぱッと、もとのかたへ、五歩いつあし六歩むあし駈戻かけもどって、じたように胸を折って
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
取るものも取りあえず駈戻かけもどったが、須磨子は自用の車で、他の者は自動車だったので、一足さきへついたものは須磨子の帰るのを待つべく余儀なくされていると
松井須磨子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
前回参看※文三は既にお勢にたしなめられて、憤然として部屋へ駈戻かけもどッた。さてそれからは独り演劇しばいあわかんだり、こぶしを握ッたり。どう考えて見ても心外でたまらぬ。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)