“ならわし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
習慣74.3%
慣例5.7%
慣習5.7%
常習2.9%
2.9%
2.9%
習俗2.9%
風習2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「お屏風拝見」といえば、どこの店でも快よく上へ上げて見せてくれる習慣ならわしがありまして、お客が多いほど自慢となるのです。
もう一つには村でも最も古い家柄であるだけに、娘をよそへ縁付けるなどというといろいろ面倒な慣例ならわしもある。方々からも祝い物をくれる。又その返礼をする。
半七捕物帳:37 松茸 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ペテルブルグの慣習ならわしで、風は四方八方から、小路という小路から彼を目がけて吹きつけた。
外套 (新字新仮名) / ニコライ・ゴーゴリ(著)
乱世の常とて大抵の者が武芸を収める常習ならわしになっているので忍藻も自然太刀や薙刀なぎなたのことに手を出して来ると、従って挙動も幾分か雄々しくなった。
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)
それ等を家の入口の上と、家庭内の祠の上とにかけるならわしがある。意匠の多くは美しく、そのある物は構造上に多分の手並を示している。
まあ聞いてくれ、パーシウス、わしは美しいヒポデイミヤ姫と結婚しようと思っている。ところが、こうした場合、花嫁に対して何か遠い国から持って来た美事みごとな珍品を贈るというならわしになっている。
山海の珍味、錦繍きんしゅうの衣裳、望むがままに買うことも出来、黄金こがねかんざし瑇瑁たいまいくし、小判さえ積めば自分の物となる。そうです。実に小判さえ出せば万事万端おの自由まま——これが江戸の習俗ならわしです。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
これはカトリックの國々の風習ならわしであり、少くとも當時一般に行われていた風習でもあったのである。その時、一つの人影が、ブレーデの山を下りて、ゆっくりと村のほうへよろめいて行った。