腹立はらだゝ)” の例文
先生せんせいわたしどもにをしへたから、先生せんせいかめ先生せんせいッてんだのさ』と海龜うみがめ腹立はらだゝしげにつて、『眞個ほんとうにおまへ鈍物どんだね!』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
私等わたしら二人ふたりうちいづれが瘋癲者ふうてんしやだらうか。』と、ドクトルは腹立はらだゝしくなつておもふた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
が、あのこひ秘密ひみつ私語さゝやいてゐるかとおもふと、腹立はらだゝしくもあつたが、あはれにもおもつた。あはれは崇高すうかうかんじを意味いみするので、つまむかし客観かくゝわんときであるのは、ふまでもない。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
過去くわこ痛恨つうこんあらたにすべく、普通ふつうひと滅多めつた出逢であはないこの偶然ぐうぜん出逢であふために、千百にんのうちからされなければならないほど人物じんぶつであつたかとおもふと、宗助そうすけくるしかつた。また腹立はらだゝしかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
林檎りんごつてるッて、眞箇ほんとか!』とうさぎ腹立はらだゝしげにひました。『オイ、たすけてれ!』(硝子ガラスれるおとがする)
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
いまつたとほりさ』と海龜うみがめ腹立はらだゝしげにこたへました。そこでグリフォンが、『さァ、なにかおまへ冐險談ばうけんだんかう』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)