“私等”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わしら36.4%
わたしら14.5%
わっしら5.5%
あっしら5.5%
わたへら5.5%
わたしたち3.6%
わっちら3.6%
わたくしども3.6%
わたしども3.6%
わっしたち3.6%
わしども1.8%
わしらあ1.8%
わたくしら1.8%
わたしなど1.8%
わっちたち1.8%
わつしら1.8%
わてえら1.8%
ワシラ1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
工風くふうの無えこともねえ、私等わしらどうせ遊んでゐるで、渡して上げずか。伊良湖なら新居へ行かずに、この先の浜へ着けりや好いだ」
伊良湖の旅 (新字旧仮名) / 吉江喬松(著)
我身わがみうへにもられまするとてものおもはしき風情ふぜい、おまへ出世しゆつせのぞむなと突然だしぬけ朝之助とものすけはれて、ゑツとおどろきし樣子やうすえしが、私等わたしらにてのぞんだところ味噌みそこしがおち
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
へい、私等わっしら、こう見えて、へへ、何も見得なことはござりやせんが、これで昔の雲助でござりやす。
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ヘエ。そんなもんですかね。ヘエ。成る程。親方がそこまで云うんなら私等あっしらあ手を引きましょうが、しかし機関室こっちの兄貴達に、先に手を
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
私等わたへらの知らん知人もおますよつて、あゝやつて東京へほつたらかしとくと、其處ら中へ無心状を出して、借錢の上塗をするばかりだす。困つたもんやなア。
鱧の皮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
近子は成程なるほどうかとも思ツて、「ですけども、私等わたしたちは何んだツて此樣こんなに氣が合はないのでせう。」と心細いやうに染々しみ/″\といふ。
青い顔 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
そこでそれ、お前達が人にめられるために私等わっちらに税金をお出しなされる。今日はそれを取上げに来やした。こころありだけ寄来よこさっせえ。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「御前、どうか遊ばして下さいよ。私等わたくしども口惜くやしくて口惜くて仕様が無いの、ああいう乱暴な貧民は何人あろうと、一人々々ふんじばるわけには参りませんか。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
育児院は、ナニ、養生をしてるので、私等わたしどもは九死一生、餓死うえじに凍死こごえじにをしようとする大病人、ちょいとそれ繰廻くりまわしを附けて下すってもかろうと思いましてね。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
正「成田へ来て駕籠へ乗るてえのは強気ごうきといけねえ、本当ならお前達めえたち二人を駕籠へ乗せて、私等わっしたち二人で担ぎたいくらいのものだ」
私等わしども二人が實に其方に合はせる顏も無いやうな仕義でな、然し雪をも可愛想と思つて遣つて呉れ、此樣な身に成つても其方への義理ばかり思つて情ない事を言ひ出し居る
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
私等わしらあですか、私等は四谷よつや塩町しほちやうに居るんでがすア」
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
この弦月丸げんげつまるにもしば/\そのもようしがあつて私等わたくしら折々をり/\臨席りんせきしたが、あること電燈でんとうひかりまばゆき舞踏室ぶたうしつでは今夜こんやめづらしく音樂會おんがくくわいもようさるゝよしで、幾百人いくひやくにん歐米人をうべいじんおいわかきも其處そこあつまつて
「全く然うですなあ。私等わたしなども神経衰弱だものだからつい誘われて出て来る気になったんです」
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
あなたのような紋着もんつきを着た方が、私等わっちたちを可愛がって下さろうとは思わなかったんで、柳屋のも便たよりにするものはなし、この頃は御新造様ごしんさんが煩っていらっしゃるなり、あの勝気なのが
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
んだことを。かぜいてたまるもんか。ふねだ、もし、私等わつしら御同樣ごどうやうふねつてるんですぜ。」
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「どうも私等わてえらには、巻き煙草では、強がすもな。」
土竜 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
年はとっても私等ワシラはこの通りじゃ。とりのぼせぬまでにうかれるのも春は良いものじゃワお身の唇はその様にうす赤くて——はたから見ても面白い話が湧いて来そうに見える。
葦笛(一幕) (新字新仮名) / 宮本百合子(著)