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『旅僧』
ふりがな文庫
『
旅僧
(
たびそう
)
』
去にし年秋のはじめ、汽船加能丸の百餘の乘客を搭載して、加州金石に向ひて、越前敦賀港を發するや、一天麗朗に微風船首を撫でて、海路の平穩を極めたるにも關はらず、乘客の面上に一片暗愁の雲は懸れり。 蓋し薄弱なる人間は、如何なる場合にも多くは己を恃 …
著者
泉鏡花
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
文字種別
旧字旧仮名
読書目安時間
約10分(500文字/分)
朗読目安時間
約16分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
否
(
いゝや
)
私
(
わつし
)
私等
(
わつしら
)
覆
(
かへ
)
平日
(
ひごろ
)
私等
(
わたくしども
)
希
(
こひねが
)
上
(
うへ
)
下
(
さが
)
生死
(
しやうじ
)
乘客
(
じやうかく
)
在
(
いで
)
恁
(
かゝ
)
閉
(
ふさ
)
極
(
きは
)
危
(
あやふ
)
暴風
(
あれ
)
覺
(
おぼえ
)
理由
(
いはれ
)
父樣
(
おとつさん
)
生
(
お
)
然
(
さう
)
衆
(
しう
)
如何
(
いかゞ
)
大笑
(
たいせう
)
益
(
ますま
)
良
(
やゝ
)
介
(
かま
)
相
(
さう
)
恐
(
おそろ
)
欲
(
ほつ
)
否
(
いゝえ
)
兆
(
てう
)
投
(
とう
)
服裝
(
いでたち
)
而
(
さう
)
前
(
まへ
)
出懸
(
でが
)
一片
(
いつぺん
)
父
(
ちゝ
)
一通
(
ひととほり
)
寂寞
(
じやくまく
)
然
(
し
)
家
(
いへ
)
下
(
もと
)
彼方
(
あなた
)
大
(
おほ
)
人交
(
ひとまぜ
)
餘
(
あまり
)
急
(
きふ
)
船長
(
せんちやう
)
通
(
とほ
)
船路
(
みち
)
恁
(
かう
)
唯
(
と
)
恐
(
おそれ
)
此方
(
こつち
)
與
(
とも
)
頂
(
いたゞき
)
我
(
わが
)
冷
(
つめた
)
際
(
さい
)
集
(
あつま
)
方
(
はう
)
分
(
ぶ
)
斷
(
だん
)
難
(
なん
)
新
(
あら
)
居
(
ゐ
)
己
(
おのれ
)
年前
(
ねんまへ
)
語出
(
かたりいだ
)
庇
(
かげ
)
變
(
か
)
太
(
いた
)
貴
(
たふと
)
御經
(
おきやう
)
大
(
だい
)
荒
(
あ
)
徹
(
てつ
)
心
(
こゝろ
)
報酬
(
はうしう
)
怒
(
いかり
)
船首
(
せんしゆ
)
急
(
いそ
)
輩
(
はい
)
逡巡
(
しりごみ
)
恁
(
かく
)
恐
(
こは
)
恕
(
じよ
)
呶々
(
どゞ
)
恥
(
はづ
)
惜
(
をし
)
懸
(
かゝ
)
可愛
(
かはい
)
推
(
すゐ
)
危險
(
けんのん
)
集
(
たか
)
別
(
わ
)
二
(
に
)