“一片”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ひとひら35.8%
ひときれ23.6%
いっぺん17.9%
いつぺん8.5%
ひとつ5.7%
ひとかけ3.8%
いっぺんの0.9%
ひとかた0.9%
ひとき0.9%
ひとは0.9%
(他:1)1.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“一片”を含む作品のジャンル比率
歴史 > 伝記 > 個人伝記1.7%
文学 > 日本文学 > 小説 物語1.7%
文学 > 日本文学 > 詩歌0.9%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
沈まば諸共もろともと、彼は宮がかばねを引起してうしろに負へば、そのかろきこと一片ひとひらの紙にひとし。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
うおの渇けるがごとくもだゆる白歯に、傾くびんからこぼるるよと見えて、一片ひとひらの花が触れた。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
こんな事を思いながらお源は洋燈ランプ点火つけて、火鉢ひばちに炭を注ごうとして炭が一片ひときれもないのに気が着き
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
清子はこう云いながら、二人の間にある林檎の一片ひときれを手に取った。しかしそれを口へ持って行く前にまたいた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
小供は三歳位であった。隣家の者はおもがとおり一片いっぺんの世話であったから、夜になると、父親の車夫が帰らなくとも、
車屋の小供 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
ひそかに決する処あり、いざさらば地方に遊説して、国民の元気をおこさんとて、坂崎氏には一片いっぺんの謝状をのこして
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
北邙山頭ほくばうさんとう一片いつぺんの煙となり、」——僕は度たび「安国寺さん」のそんなことを言はれたのを覚えてゐる。
二人の友 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
たちま一片いつぺん美女たをやめおもてにもくもかげすよとれば、一谷ひとだにくらつた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
空は雲一片ひとつなく穏かに晴渡つて、紫深くくろずんだ岩手山が、歴然くつきり夕照せきせうの名残の中に浮んでゐる。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
「実はどういうんだか、今夜の雪は一片ひとつでも身体からだへ当るたびに、毒虫にさされるような気がするんです。」
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
当るのには訳があって私は谷中の墓地は隅々まで精通していたから、文部大臣の森有礼を暗殺した西野文太郎の墓石を砕いてその一片ひとかけを懐にして行くのである。
回想録 (新字新仮名) / 高村光太郎(著)
の白い一片ひとかけを紙に受けて、「さあ、これでめて上げるよ。」
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
烏江うこう水浅みずあさくして騅能逝すいよくゆくも一片いっぺんの義心ぎしん不可東ひんがしすべからずとは、往古おうこ漢楚かんその戦に
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
戦歿者の葬儀なども終って、一片ひとかたづきすると、秋風がふき始めた。輿論に耳のないような沈黙を見せて信長は夏の終りを過した。柴田、佐久間など、一時不首尾に悄気しょげていた面々が、
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
母親は、また手品師のように、手をうら返しにして見せた後、飯を握り、蠅帳から具の一片ひときれを取りだして押しつけ、子供の皿に置いた。
(新字新仮名) / 岡本かの子(著)
一片ひとへ黄朽葉きくちば
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
一片ひとへ緑葉みどりば
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)