“ひときれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一片60.4%
一切33.3%
一臠4.2%
一断片2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「あア悉皆みんな内へいれちゃったよ。外へ置くとどうも物騒だからね。今の高価たかい炭を一片ひときれだって盗られちゃ馬鹿々々しいやね」
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
おむすび一つ、沢庵一切ひときれにも、人の心の奥は知れるものです。それをうれしく思いまして、その兎の飼ってある家へ幸福を分けて置いて来ました。
幸福 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ラサという所はラマだの糸瓜へちまだのといいながら、夜叉やしゃ郎苦叉鬼ラクシャキのように肉を山のように積んで、俺達に一臠ひときれもくれんで自分ばかり喰って居る。こんな所は極楽も糸瓜へちまもあったもんじゃない。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
開けて贅沢ぜいたくな東京の生活くらし一断片ひときれ提げて持って来たようなもの、としか思われないのでした。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)