“すべて”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:スベテ
語句割合
一切27.5%
25.0%
12.5%
7.5%
7.5%
2.5%
全体2.5%
全體2.5%
2.5%
総而2.5%
萬事2.5%
諸種2.5%
都而2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が此一瞬は、自分にとつて極めて大切なる一瞬であつた。自分は此一瞬に、目前に起つて居る出來事の一切すべてを、よく/\解釋することが出來た。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
ふたゝび荊棘けいきよくえだとり香花かうくわ神前しんぜんさしはさみくうず。次にあつま各童わらべども手に木刀をとりみち隊閙たいだうしすべて有婚こんれいして无子こなきをんな木刀をもつ遍身へんしん打之これをうち口に荷花蘭蜜こばらみとなふ。
客のすべてが帰った後、耳飾を納めた箱を持って、自分の寝室へ這入ったそうで、それから二時間も経ったろうか、博士の寝室から血を吐くような断末魔の叫声さけびごえが聞えて来た。
木乃伊の耳飾 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
それこのていすべて機關きくわん適用てきようしたので、てい進行しんかうも、三尖衝角さんせんしやうかく廻旋くわいせんも、新式水雷發射機しんしきすいらいはつしやき運轉うんてんも、すべてこの秘密ひみつなる活動力くわつどうりよくによつて支配しはいされてるのである。
貴婦人醜行というぬぐえないいとわしい字があるが、それは、他のことで、その時代を書く時に、そんな嫌な言葉を生んだ風潮を弁明して、すべての女性に負わせられた恥辱をそそごう。
モルガンお雪 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
すべての谷は埋られ、諸の山と崗とはたいらげられ、屈曲まがりたるは直くせられ、崎嶇けわしきやすくせられ、諸の人は皆神の救を見ることを得ん
茲に於てか何時か何処かですべての人が皆神の救を見ることの出来る機会があたえられざるを得ないのである
富田さんなんか最早もう来なければい。日曜の晩にも来て真正ほんとううるさかった。私如何どうしてもの人は嫌い。お金があるってお母さんは仰有おっしゃるけれど財産ばかりが人間の全体すべてじゃない。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
されどわが語種かたりぐさなるこの旗が、これに屬する世の王國の全體すべてに亘りて、さきに爲したりし事も後に爲すべかりし事も 八二—八四
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
退しりぞおくへ至り偖斯々と夫婦にはなせば二人は息子せがれ孝心かうしんめ又忠兵衞をねぎらひて明日あすの支度にかくと心をらうすは世の中のすべての親のじやう成可し斯て其翌日に成しかばあさより辨當べんたうなど製造こしらへて之を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
当人格別病身と申に者無之候得共、平生船中は勿論総而すべて動揺致候事強候節嘔吐致、甚に至候而者嘔吐之上泄瀉せつしや致候持病御坐候。左候得者乗船仕候得者持病差起候者必然之儀と奉存候。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
喜びで半分狂氣きちがひのやうになつたカルロを撫でゝ、二人は熱心に、萬事すべて、變りがないかをたづねた。それから、それが確かめられると、家の中に駈け込んで行つた。
工場の中も荒れていてうず高く塵が積もっていたが打見たところ諸種すべての機械は各自おのおのその位置に在るらしかった。
物凄き人喰い花の怪 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
餘程臟腑ざうふも迷惑いたし居候に付、都而すべて膏氣を拔取ぬきとり申候而は不相濟との事に而、瀉藥くだしぐすりを用ひ、一日に五六度もくだし候事にて、少しも勞倦らうけんの覺無之、日に心持宜敷相成申候。
遺牘 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)