“いっさい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一切88.9%
一再5.6%
一賽1.1%
一列1.1%
一砦1.1%
一菜1.1%
逸斎1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
日本橋、通旅籠町とおりはたごちょうの家持ちで、茶と茶道具一切いっさいあきなっている河内屋十兵衛の店へ、本郷森川宿じゅくの旗本稲川伯耆ほうきの屋敷から使が来た。
半七捕物帳:27 化け銀杏 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
やかたさまには、諸所に遺骸を寄せて、そのご敵味方なくご供養されてきたが、今日も御自身写経の何巻かを山上の御寺みてらへ納めにおいでられる。——いやそんな御奇特ごきとく一再いっさいでない。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
じゅニ曰ク、不落不昧、両彩一賽いっさい、不昧不落、千錯万錯。
野狐 (新字新仮名) / 田中英光(著)
不落不昧、両彩一賽いっさい、不昧不落、千錯万錯。
野狐 (新字新仮名) / 田中英光(著)
一列いっさい投げやりの有様なれば、今は子らに対してひとり重任を負える身の、自ら世を捨て、呑気のんきの生涯を送るべきにあらずと思い返し、亡夫の家を守りて、その日の糊口ここうに苦しみ居たるを
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
ここの一砦いっさいは、貞載のあとをうけて、弟の氏泰うじやすが常住していたが、きのう以来、大混雑の様だった。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けれども青砥は、決していやしい守銭奴しゅせんどではない。質素倹約、清廉せいれん潔白の官吏である。一汁いちじゅう一菜いっさい、しかも、日に三度などは食べない。一日に一度たべるだけである。それでもからだは丈夫である。
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
曾祖父そうそふの代からずっと医学者がつづいており、曾祖父の針目逸斎いっさい、祖父の針目寛斎かんさい、父の針目豹馬ひょうまと、みんな医学者であり、そして邸内に、古めかしい煉瓦建れんがだてではあるが
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)