“御奇特”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ごきどく66.7%
ごきとく33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
智山 唯今御息女よりも右樣の儀をうけたまはつたが、さりとは御奇特ごきどくのことに存じまする。してお身が佐々木殿でござるよな。
佐々木高綱 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
成程なるほどそれうも御奇特ごきどくな事で、おまい葬式とむらひを出してれゝば誠に有難ありがたいね、ぢやア何分なにぶんたのまうしますよ、今にわたしきますが、早桶はやをけなにかの手当てあては。
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「では、日光に何か一役お持ちになりたいとおっしゃるので。それはそれは、ちかごろ御奇特ごきとくなことで」
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
やかたさまには、諸所に遺骸を寄せて、そのご敵味方なくご供養されてきたが、今日も御自身写経の何巻かを山上の御寺みてらへ納めにおいでられる。——いやそんな御奇特ごきとく一再いっさいでない。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)