御奇特ごきとく)” の例文
「では、日光に何か一役お持ちになりたいとおっしゃるので。それはそれは、ちかごろ御奇特ごきとくなことで」
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
やかたさまには、諸所に遺骸を寄せて、そのご敵味方なくご供養されてきたが、今日も御自身写経の何巻かを山上の御寺みてらへ納めにおいでられる。——いやそんな御奇特ごきとく一再いっさいでない。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『まあ! 御奇特ごきとくでいらっしゃいますこと!』
消えた霊媒女 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
奉「へい、それは御奇特ごきとくの事でございます」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)