“ひときり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一時57.1%
一切14.3%
一節14.3%
14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
美「お茶でも飲んでお出でなさいな、そう大きに御苦労様………あなたあんまり遅いからお泊りに成ったのだろうから、私も今寝ようと思った処、あゝい塩梅に一時ひときり降ってから小降りに成りましたねえ、それにね蝙蝠傘は漏りはしませんか」
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
お種は針仕事を一切ひときりにして、前掛を払いながら起立たちあがった。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
婆「これからおめえさんの背中の穴の話になるんだが、此のめえ江戸から来たなんとか云った落語家はなしかのように、こけえらで一節ひときり休むんだ、のどが乾いてなんねいから」
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
猩々緋しょうじょうひの服の上に、もう一重ひとえ草色繻子じゅすの肩ぎぬを着ていたが、その背には「ひときり」の一字が大紋みたいに金糸きんし刺繍ぬいとりしてあるのであった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)