“客観”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かくゝわん28.6%
かっかん28.6%
かくかん14.3%
かくくわん14.3%
きゃっかん14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
浅墓な客観かくゝわん芸術に対して真摯な主観芸術の発表であると言つても差支なかつた。当時褒貶相半ばしたが、兎に角新しい試みであるといふことには誰も一致した。
紅葉山人訪問記 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
客観かっかん的には元から幽霊は幽霊であったのだが、昔それに無い内容をき入れて、有りそうにした主観までが、今は消え失せてしまっている。
百物語 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
それとも実際無頓着むとんちゃくに自己を客観かくかんしているのかも知れない。それを心理的に判断することは、性格を知らないでは出来ない筈だと思った。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
理解といふことは、例の経文などにある『』である。主観の文殊の方にある解と、客観かくくわんの普賢の方にある『ぎやう』と相対してゐる。『行』は行なふと言ふよりもめぐるである。
自からを信ぜよ (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
悪なるものを自分は好むということを認めたもので、これは心の主観的作用しゅかんてきさよう事物じぶつ客観きゃっかん価値かちと一致しないゆえである。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)