“耄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
44.4%
ほう20.0%
とぼ8.9%
6.7%
ぼけ6.7%
もう4.4%
ばう2.2%
2.2%
ぼれ2.2%
まう2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
故アーネスト・ハートなどは、人と語る中ややもすれば句切り同然に放っていたが、それは廉将軍の三遺失に等しく、ひどれたのだ。
画家ゑかき仲間の達者人たつしやじんといはれた富岡鉄斎翁も近頃大分だいぶんほうけて来た。ずるい道具屋などはそれをい事にして、よく贋物にせものを持ち込んでは、うま箱書はこがきを取らうとする。
花「海上さん何うも済みません、今朝から何処どこで浮気してました、なんですね、そんなとぼけた顔をしてさ、おきんどん一寸ちょいと御覧よ、ホヽヽヽヽ」
過日の重態ののち母が急に病みけて子供らしくなったために私ははばかるところなくこのように母を愛撫し、母もまた快くそれを受けることができるのである。
母の死 (新字新仮名) / 中勘助(著)
今まで非常に吠えて居ったところの犬はその主人に叱られたのでにわかかにポカンとぼけたような顔をして皆チリヂリに逃げてしまったです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
ゑゝ大金たいきんでもあることか、かねなら二ゑん、しかもくちづから承知しようちしてきながら十日とたゝぬにもうろくはなさるまじ、あれすゞり引出ひきだしにも、これはつかずのぶんと一トたば
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
し其をしてばうに至らしめば、則ち其の神明はかられざること、おもふに當に何如たるべきぞや。凡そ孔子を學ぶ者は、宜しく孔子の志を以て志と爲すべし。
憑依ひょういの去った巫者ふしゃのように、身も心もぐったりとくずおれ、まだ六十を出たばかりの彼が急に十年も年をとったようにけた。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
この砂は何地の砂かと聞いたが、ぼれおやじや婦女子ばかりで何だか分らず、こんな地へ遠国より古くかかる物を持ち来るはずなければ、必ずこの地に多く鉄砂を産する事と考えた。
しかも口づから承知して置きながら十日とたゝぬにまうろくはなさるまじ、あれ彼の懸け硯の引出しにも、これは手つかずの分と一ト束、十か二十か悉皆みなとは言はず唯二枚にて伯父が喜び伯母が笑顏
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)