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耄
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ほう
ふりがな文庫
“
耄
(
ほう
)” の例文
画家
(
ゑかき
)
仲間の
達者人
(
たつしやじん
)
といはれた富岡鉄斎翁も近頃
大分
(
だいぶん
)
耄
(
ほう
)
けて来た。
狡
(
ずる
)
い道具屋などはそれを
好
(
い
)
い事にして、よく
贋物
(
にせもの
)
を持ち込んでは、
巧
(
うま
)
く
箱書
(
はこがき
)
を取らうとする。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
まぢくないの
高聲
(
たかごゑ
)
に
皆
(
みんな
)
も
來
(
こ
)
いと
呼
(
よび
)
つれて
表
(
おもて
)
へ
驅
(
か
)
け
出
(
だ
)
す
出合頭
(
であいがしら
)
、
正太
(
しようた
)
は
夕飯
(
ゆふめし
)
なぜ
喰
(
た
)
べぬ、
遊
(
あそ
)
びに
耄
(
ほう
)
けて
先刻
(
さつき
)
にから
呼
(
よ
)
ぶをも
知
(
し
)
らぬか、
誰樣
(
どなた
)
も
又
(
また
)
のちほど
遊
(
あそ
)
ばせて
下
(
くだ
)
され
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
その一人は城下に名高い、
松木蘭袋
(
まつきらんたい
)
に
紛
(
まぎ
)
れなかった。もう一人の僧形は、見る影もなく病み
耄
(
ほう
)
けていたが、それでも
凛々
(
りり
)
しい物ごしに、どこか武士らしい
容子
(
ようす
)
があった。
或敵打の話
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
自分が毎日物を書く一と間の前には、老い
耄
(
ほう
)
けたやうな、がた/″\の黒板塀が限られてゐる。
女の子
(旧字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
それ程
老
(
お
)
い
耄
(
ほう
)
けたように見える父は、女にはいかにも心細かった。女はもう自分の運命が自分の力だけではどうしようもなくなって来ている事に気がつかずにはいられなかった。
姨捨
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
▼ もっと見る
叔父は随分病み
耄
(
ほう
)
けて居るけれど、余ほど回復したと見え、床の上へ起き直り
幽霊塔
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
伊之助のことを思って病み
耄
(
ほう
)
けてるが、伊之助は吉原のよの字も若草のわの字も
忌
(
いや
)
に成ったような不人情な心だから、自分が逢わないで物の解らねえ奉公人を出して、己を外へ突出しやアがって
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
あれ由斷がならぬと
内儀
(
かみ
)
さまに笑はれて、何がなしに耳の根あかく、まぢくないの高聲に皆も來いと呼つれて表へ驅け出す出合頭、正太は夕飯なぜ喰べぬ、遊びに
耄
(
ほう
)
けて先刻にから呼ぶをも知らぬか
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
あれ由断がならぬと
内儀
(
かみ
)
さまに笑はれて、何がなしに耳の根あかく、まぢくないの高声に
皆
(
みんな
)
も来いと呼つれて表へ駆け出す
出合頭
(
であいがしら
)
、正太は夕飯なぜ喰べぬ、遊びに
耄
(
ほう
)
けて
先刻
(
さつき
)
にから呼ぶをも知らぬか
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
耄
漢検1級
部首:⽼
10画
“耄”を含む語句
老耄
耄碌
耄碌頭巾
病耄
耄碌馬
寐耄
老耄奴
耄碌爺
寝耄
老耄婆
耄及愚翁
耄碌頭布
耄衰
衰耄