“わろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
和郎45.5%
18.2%
15.2%
9.1%
6.1%
𤢖3.0%
3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
足をおさえた片手をうしろへ、腰の両提ふたつさげの中をちゃらちゃらさせて、爺様じさま頼んます、鎮守ちんじゅ祭礼まつりを見に、頼まれた和郎わろじゃ、と言うと、船を寄せた老人としよりの腰は
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
こんな溝板のがたつく樣な店先へ夫こそ人がらがわろくて横づけにもされないではないか、お前方も最う少しお行義ぎやうぎを直してお給仕に出られるやう心がけてお呉れとずば/\といふに
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
こんな溝板どぶいたのがたつく様な店先へそれこそ人がらがわろくて横づけにもされないではないか、お前方ももう少しお行義を直してお給仕に出られるやう心がけておくれとずばずばといふに
にごりえ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「軍師、わろうてくれ。女々めめしいとは知りながら、凡情いかんともなし難い」
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あるときはその象牙ぞうげのはしから話しかけてみると、なるほど下女のいうごとく、かれががんじょうな顔にしろりとわらいをうごかした。しかしこれもわろうたきりで、それ以上いじょうには、なんの話もせぬ。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
お葉は覚悟をめた。𤢖わろ見たような奴等の玩弄おもちゃになる位ならば、いっそ死んだ方がましである。彼女かれは足の向く方へと遮二無二しゃにむにと進んだ。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
市郎が途中で𤢖わろおそわれたという噂は、早くも隣村まで伝えられたので、吉岡の家でも甚だ心配して、冬子が取敢とりあえず見舞に来たのであった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「むかし富士川に平家あり。今日、岩崎山に高山右近あり。いやはや、とんだ道化者よ。武門の生れぞこないよ。わろうても嘲いきれぬ」
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)