わろ)” の例文
新字:
して廻り場へ出行いでゆきけりあとには七助お梅にむか所詮しよせん其方そなたも旦那はいやなるべしわれ取持とりもちせん事も骨折損ほねをりぞん出來ぬ時はかへつて首尾しゆびわろし然らば其方には少しも早く此處を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
こんな溝板のがたつく樣な店先へ夫こそ人がらがわろくて横づけにもされないではないか、お前方も最う少しお行義ぎやうぎを直してお給仕に出られるやう心がけてお呉れとずば/\といふに
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
わろき日のうらも知るかに
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
こんな溝板どぶいたのがたつくやう店先みせさきそれこそひとがらがわろくてよこづけにもされないではないか、お前方まへがたすこしお行義ぎようぎなほしてお給仕きふじられるやうこゝろがけておれとずば/\といふに
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
庭口にはぐちぱなして、さぞかし貴郎あなたのおおこあそばしたことではかつたなれど、病人びやうにん見捨みすてゝかへこともならず、今日けふこのやうにおそくまでりまして、何處どこまでもわたしわろ御座ござんするほどに
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
さはへどりがたきがなかなれば令孃ひめにもわろむしなどありて、其身そのみきたくおやりたけれど嫁入よめいりのせき落花らつくわ狼藉らうぜき萬一もしづかへば、むすめはぢはぢ流石さすが子爵ししやくどのくして
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)