“子爵”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ししゃく84.6%
ししやく15.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼処に、林子爵ししゃくが持っていた別荘を、此春譲って貰ったのだが、此夏美奈子みなこが避暑に行っただけで、わしはまだ二三度しか宿とまっていないのだ。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
披露ひろうは帝国ホテルで行うこと、御牧側では、子爵ししゃくは老体のことであるから、嗣子ししの正広夫妻が代理を勤めるであろうこと、等々の話をした。
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
かりに家庭の事情を打破ツて、結婚したとしてからが、お房が美術家の妻として、また子爵ししやく家の夫人ふじんとして品位ひんゐを保ツて行かれるかどうかといふことが疑問ぎもんである。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
寐屋ねや燈火ともしひまたヽくかげもあはれさびしや丁字頭ちやうじがしらの、はなばれし香山家かやまけひめいま子爵ししやくおなはらに、双玉さうぎよくとなへは美色びしよくかちめしが、さりとて兄君あにぎみせきえず
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)