“落花”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
らっか31.3%
らくくわ31.3%
はな12.5%
らつくわ12.5%
おちばな6.3%
らくゝわ6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
みるまにちょうど三、四十人、つたのかけはしみわたって、あたかも落花らっかるように、咲耶子のいる向こうのかいけてくる!
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
雪をはらふは落花らくくわをはらふにつゐして風雅ふうがの一ツとし、和漢わかん吟咏ぎんえいあまた見えたれども、かゝる大雪をはらふは風雅ふうがすがたにあらず。
阿国おくに歌舞伎でおぼえた小歌を口誦くちずさみながら、朱実あけみは、家の裏へ下りて、高瀬川の水へ、洗濯物あらいものの布を投げていた。布を手繰たぐると、落花はなの渦も一緒に寄って来た。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さはへどりがたきがなかなれば令孃ひめにもわろむしなどありて、其身そのみきたくおやりたけれど嫁入よめいりのせき落花らつくわ狼藉らうぜき萬一もしづかへば、むすめはぢはぢ流石さすが子爵ししやくどのくして
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
砂まじり白きザボンの落花おちばなの雷管に似し星の夜に思ふ
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
うすき影と、うすき光は、落花らくゝわ点々てん/\たる庭に落ちて、地を歩す、ながらてんあゆむのかんあり。
花月の夜 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)