“椿餅”の読み方と例文
旧字:椿餠
読み方割合
つばきもち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
少し気味が悪くなつたから、そのはうの相手を小林こばやし君に一任して、隣にゐた舞妓まひこの方を向くと、これはおとなしく、椿餅つばきもちを食べてゐる。
京都日記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
描きさしの画の傍に逸作は胡坐あぐらをかき、茶菓子の椿餅つばきもちの椿の葉をがして黄昏たそがれの薄光にしきりに色を検めて見ていた。
雛妓 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
それから小林君が、舞妓まひこをどりを所望した。おまつさんは、座敷が狭いから、唐紙からかみけて、次ので踊るといと云ふ。そこで椿餅つばきもちを食べてゐた舞妓が、素直すなほに次の間へ行つて、京の四季を踊つた。
京都日記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)