“麻疹”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はしか91.7%
ましん8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
麻疹はしか後、とかくお房は元気が無かった。亡くなった私の母親を思出させるようなこの娘は、髪の毛の濃く多いところまでも似て来た。
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
危ねえと言ったって、こうなれば、疱瘡ほうそう麻疹はしかも済んだようなものでございますから、生命いのちにかかわるような真似は致しません。
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
その年麻疹ましんを病んでその子は死んだと、真澄ますみの奥州の紀行の中に書いてある。郭公かっこうは時鳥のめすなどという俗説もあるが、これがまた同じように冥土めいどの鳥であった。
柏軒の正妻狩谷かりやたかの生んだ子は、幼くて死した長男棠助とうすけ、十八、九歳になって麻疹ましんで亡くなった長女しゅう、狩谷棭斎えきさいの養孫、懐之かいしの養子三右衛門さんえもんに嫁した次女くにの三人だけで
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)