“菫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すみれ97.4%
きん1.3%
スミレ0.7%
ファイルヘン0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
堂とは一町ばかりあわいをおいた、この樹のもとから、桜草、すみれ、山吹、植木屋のみちを開きめて、長閑のどかに春めく蝶々かんざし、娘たちの宵出よいでの姿。
菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それを波長の短いものから並べてみれば、ガンマ線、エックス線、きん外線、光線、赤外線であろう。さらに波長の長い電波も出るかもしれぬ。
長崎の鐘 (新字新仮名) / 永井隆(著)
早いスミレ—げんげ—が、もうちらほら咲いてゐる。遠く見ると、その赤々とした紫が一続きに見えて、夕焼け雲がおりて居るやうに思はれる。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
日本から輸入されたらしい桃色のちりめん紙ではちを包んでもらって、すぐその近所の先生のうちへ持って行った。その時に先生がこれはアルペンファイルヘンという花だと教えてくれた。
病室の花 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)