“すみれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:スミレ
語句割合
92.3%
3.5%
菫花2.1%
菫々菜0.7%
菫草0.7%
董花0.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いや、それはアントになっていない。むしろ、同義語シノニムだ。星とすみれだって、シノニムじゃないか。アントでない」
人間失格 (新字新仮名) / 太宰治(著)
すみれちたいけと見る、鴛鴦えんわうふすま寝物語ねものがたりに——主従しゆじう三世さんぜ
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
高嶺たかねの霞に咲くという、金色こんじきすみれの野を、天上はるかに仰いだ風情。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
すみれ茅花つばなの時分から、苗代、青田、豆の花、蜻蛉とんぼ、蛍、何でも田圃がすきで、殊に二百十日前後は、稲穂の波に、案山子かかしの船頭。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かくはかなき身と生れても、流石さすがよそほひ飾る心をば持ちたるにや、髮平かに結ひ上げて、一束の菫花すみれを揷せるが、額の上に垂れ掛れり。
これは日頃主人が非常に愛翫あいがんしておった菫花すみれの模様の着いた永楽えいらくの猪口で、太郎坊太郎坊と主人が呼んでいたところのものであった。
太郎坊 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
此等の香氣は、明らかに動物の生殖慾の亢昂時に成り立つところの麝香や麞香や、植物の交精時に發する薇薔花香、百合花香、菫々菜すみれ花香くわかう、ヘリオトロープ花香、茉莉ジヤスミン花香くわかう等とは異なつたものである。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
菫草すみれこそ君が友なれ、
独絃哀歌 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
董花すみれのかほり高きほとりおほはざる柩の裏に、うづたか花瓣はなびらの紫に埋もれたるかばねこそあれ。
さるにても身に襤褸ぼろを纏ひて、髮に一束の董花すみれを揷みし乞丐かたゐの女の、能くヱネチア第一の美人と美をならぶるこそ不思議なれ。