“給仕”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きゅうじ34.2%
きふじ19.0%
ボーイ16.5%
ギャルソン8.9%
スチュワード2.5%
ウェイター2.5%
ボオイ1.3%
ポロウォイ1.3%
きうじ1.3%
きゅうズ1.3%
きゆうじ1.3%
こども1.3%
ウェーター1.3%
スチュワアド1.3%
スチュワート1.3%
バレエ1.3%
ボイ1.3%
ポレオイ1.3%
ヴワレエ1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
敬二は寝衣ねまきをかなぐりすてると、金釦きんボタンのついた半ズボンの服——それはこの東京ビルの給仕きゅうじとしての制服だった——を素早すばやく着こんだ。
○○獣 (新字新仮名) / 海野十三(著)
借て手傳てつだはせしにふけまゝ其夜そのよは下女事私し方へ泊り翌朝よくてうきやく給仕きふじなどを仕舞て立歸り候處右の騷動さうどうゆゑ大いに驚き候由を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それで彼は、彼のめちゃな言葉を聞いて給仕ボーイ嘲笑ちょうしょう的な様子をしたのを、ひどく気に病みながらも、いて平気でいようとつとめた。
若い給仕ギャルソンたちが高くささげた大盆をたくみに肱であやつりながら、絶えず動いて、雑沓している客たちの前へ、盃を、コーヒーの茶碗をくばり
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
蝋燭ももう燃え倒れようとしている。それに給仕スチュワードも寝てしまったから、もう一本蝋燭にありつく望みもないからな——。
尤も食堂を開く時まで中味があった相で、給仕ウェイターの一人が——こいつは銀器のナイフよりは切れそうだ——などと冗談を言って居た相です
笑う悪魔 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
其處へ給仕ボオイが、二枚の名刺を持つて面會人のある事を告げに來た。大阪朝日新聞と大阪毎日新聞の記者である。勿論自分は面會を斷るつもりだつた。
それともロシアの旅館や料亭で一般に呼ばれているように給仕ポロウォイというか、とにかく、おっそろしくてきぱきして、あまりせわしなく動きまわるので一体どんな顔附かおつきをしているのか
手桶てをけをも其處そこ投出なげいだして一つは滿足まんぞくなりしが一つはそこぬけにりけり、此桶これあたゑなにほどからねど、身代しんだいこれがためにつぶれるかのやう御新造ごしんぞ額際ひたへぎは青筋あをすぢおそろしく、朝飯あさはんのお給仕きうじよりにらまれて
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
揉み療治按摩は定雇じょうやとい、給仕きゅうズの女は痩せたの肥ったのお好み次第スだい別嬪べっぴんばかり、物は試スにござりますゆえ、いかがでござります。だまされたと思うて御泊りなされませ。エエいかがでござります
給仕女きゆうじをんな故郷こきよう風俗ふうぞくをしておきやく給仕きゆうじるといふふうになつてゐます。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
給仕こども! 鉛筆だ!」
青春の逆説 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
正装した給仕ウェーターの一人が、恐る恐る銀盆に載せた、花飾りしてある美しい手紙を一通持って来て
笑う悪魔 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
アッシェンバッハは右舷のほうへ歩を移した。そこに例のせむし男が、かれのために寝椅子をひろげておいてくれたのである。そしてしみだらけの燕尾えんび服を着た給仕スチュワアドが、かれの用向をたずねた。
「何? 氷山だって! 有難い。おい、給仕スチュワート、一っ破片かけらぶっかいて来て呉れ。此酒こいつへ入れるんだ」
運命のSOS (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
誠に目を驚かすばかりの殷賑はんじょう、昼は犬を連れて氷河のそばで five o'clock tea、ホテルの給仕バレエ小蒲団クッサンを持たせてブウシエの森でお仮睡ひるね
自分達は室内の掃除に取りかかろうとする給仕ボイあとにして食堂へ這入はいった。食堂はまだだいぶ込んでいた。出たり這入ったりするものが絶えず狭い通り路をざわつかせた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
無縁帽カルツーズをふりながら立っている給仕ポレオイや、自分とは関係のない旦那が出発するのを欠伸の出そうな顔で眺めている旅館の下男や、他所の従僕や馭者たちに見送られながら
呼鈴よびりんと共に立出たちいづる日本人の給仕ヴワレエに案内されて直樣廣い客間に這入ると、高い天井、眞直な壁、平な敷物、重々しく垂下る窓の窓掛に、室内一體の沈靜した明い空氣の感覺が
新帰朝者日記 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)