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給仕
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きふじ
ふりがな文庫
“
給仕
(
きふじ
)” の例文
借て
手傳
(
てつだ
)
はせしに
夜
(
よ
)
も
更
(
ふけ
)
し
儘
(
まゝ
)
其夜
(
そのよ
)
は下女事私し方へ泊り
翌朝
(
よくてう
)
客
(
きやく
)
の
給仕
(
きふじ
)
などを仕舞て立歸り候處右の
騷動
(
さうどう
)
故
(
ゆゑ
)
大いに驚き候由を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
給仕
(
きふじ
)
はお
氣
(
き
)
に
入
(
い
)
りの
紀
(
こつな
)
が
一人
(
ひとり
)
で
引受
(
ひきう
)
けて
辨
(
べん
)
ずるのであるが、それにしても、
今宵
(
こよひ
)
は
何
(
な
)
んだか
寂
(
さび
)
し
過
(
す
)
ぎて、
百物語
(
ひやくものがたり
)
の
夜
(
よ
)
といふやうな
氣
(
き
)
がしてならなかつた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
品物
(
しなもの
)
は
佗
(
わび
)
しいが、なか/\の
御手料理
(
おてれうり
)
、
餓
(
う
)
えては
居
(
ゐ
)
るし
冥加
(
みやうが
)
至極
(
しごく
)
なお
給仕
(
きふじ
)
、
盆
(
ぼん
)
を
膝
(
ひざ
)
に
構
(
かま
)
へて
其上
(
そのうへ
)
を
肱
(
ひぢ
)
をついて、
頬
(
ほゝ
)
を
支
(
さゝ
)
えながら、
嬉
(
うれ
)
しさうに
見
(
み
)
て
居
(
ゐ
)
たわ。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「さあ、お
飯
(
まんま
)
だえ」
唄
(
うた
)
も
騷
(
さわ
)
ぎも
止
(
や
)
んで一
同
(
どう
)
の
口
(
くち
)
から
俄
(
にはか
)
に
催促
(
さいそく
)
が
出
(
で
)
た。
女房等
(
にようばうら
)
は
皆
(
みな
)
で
給仕
(
きふじ
)
をした。
内
(
うち
)
の
女房
(
にようばう
)
は
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
稚兒
(
をさなご
)
のやうになりて
正雄
(
まさを
)
の
膝
(
ひざ
)
を
枕
(
まくら
)
にして
寐
(
ね
)
る
時
(
とき
)
あり、
誰
(
た
)
が
給仕
(
きふじ
)
にても
箸
(
はし
)
をば
取
(
と
)
らずと
我儘
(
わがまゝ
)
をいへれど、
正雄
(
まさを
)
に
叱
(
しか
)
られて
同
(
おな
)
じ
膳
(
ぜん
)
の
上
(
うへ
)
に
粥
(
かゆ
)
の
湯
(
ゆ
)
をすゝる
事
(
こと
)
もあり、
癒
(
なほ
)
つて
呉
(
く
)
れるか。
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
翌日
(
よくじつ
)
は
雨
(
あめ
)
、
朝
(
あさ
)
からしよぼ/\と
降
(
ふ
)
つて
陰鬱
(
いんうつ
)
極
(
きは
)
まる
天氣
(
てんき
)
。
溪流
(
けいりう
)
の
水
(
みづ
)
増
(
ま
)
してザア/\と
騷々
(
さう/″\
)
しいこと
非常
(
ひじやう
)
。
晝飯
(
ひるめし
)
に
宿
(
やど
)
の
娘
(
むすめ
)
が
給仕
(
きふじ
)
に
來
(
き
)
て、
僕
(
ぼく
)
の
顏
(
かほ
)
を
見
(
み
)
て
笑
(
わら
)
ふから、
僕
(
ぼく
)
も
笑
(
わら
)
はざるを
得
(
え
)
ない。
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
翌日
(
よくじつ
)
宗助
(
そうすけ
)
は
例
(
れい
)
の
如
(
ごと
)
く
起
(
お
)
きて、
平日
(
へいじつ
)
と
變
(
かは
)
る
事
(
こと
)
なく
食事
(
しよくじ
)
を
濟
(
す
)
ました。さうして
給仕
(
きふじ
)
をして
呉
(
く
)
れる
御米
(
およね
)
の
顏
(
かほ
)
に、
多少
(
たせう
)
安心
(
あんしん
)
の
色
(
いろ
)
が
見
(
み
)
えたのを、
嬉
(
うれ
)
しい
樣
(
やう
)
な
憐
(
あは
)
れな
樣
(
やう
)
な
一種
(
いつしゆ
)
の
情緒
(
じやうしよ
)
を
以
(
もつ
)
て
眺
(
なが
)
めた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
『ミストル・ヘーガ』。
日本人
(
にほんじん
)
の
給仕
(
きふじ
)
が
気
(
き
)
を
利
(
きか
)
せて『
芳賀
(
はが
)
さん』と
読
(
よ
)
み
直
(
なほ
)
す。『ミストル・ホーライ』。これは
堀
(
ほり
)
だ。『ミストル・アイカイ』。
之
(
これ
)
は
猪飼
(
ゐかひ
)
だ。『ミストル・キャツダ』。
検疫と荷物検査
(新字旧仮名)
/
杉村楚人冠
(著)
下人 お
方
(
かた
)
さま、お
客人
(
きゃくじん
)
も
渡
(
わた
)
らせられ、
御膳部
(
ごぜんぶ
)
も
出
(
で
)
ました、
貴下
(
こなた
)
をばお
召
(
めし
)
、
姫
(
ひい
)
さまをばお
尋
(
たづ
)
ね、
乳母
(
おんば
)
どのはお
庖厨
(
だいどころ
)
で
大小言
(
おほこゞと
)
、
何
(
なに
)
もかも
大紛亂
(
おほらんちき
)
。
小僕
(
わたくし
)
めはこれからお
給仕
(
きふじ
)
に
參
(
まゐ
)
らにゃなりませぬ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
列車
(
れつしや
)
の
給仕
(
きふじ
)
の
少年
(
せうねん
)
は——
逢
(
あ
)
ひに
行
(
ゆ
)
く——
東區
(
ひがしく
)
某町
(
ぼうちやう
)
、
矢太
(
やた
)
さんの
右
(
みぎ
)
の
高等御下宿
(
かうとうおんげしゆく
)
へあてた
言句
(
もんく
)
を
見
(
み
)
ながら
大阪まで
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
洗
(
あら
)
ひ或時は酒の
給仕
(
きふじ
)
などにも出るにお花は
容顏
(
かほかたち
)
麗
(
うるは
)
しければ是を
慕
(
した
)
ひ多くの旅人の中には種々なる
戯
(
たはぶ
)
れ事を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
こんな
溝板
(
どぶいた
)
のがたつく
樣
(
やう
)
な
店先
(
みせさき
)
へ
夫
(
それ
)
こそ
人
(
ひと
)
がらが
惡
(
わろ
)
くて
横
(
よこ
)
づけにもされないではないか、お
前方
(
まへがた
)
も
最
(
も
)
う
少
(
すこ
)
しお
行義
(
ぎようぎ
)
を
直
(
なほ
)
してお
給仕
(
きふじ
)
に
出
(
で
)
られるやう
心
(
こゝろ
)
がけてお
呉
(
く
)
れとずば/\といふに
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「
俺
(
お
)
らお
給仕
(
きふじ
)
に
出
(
で
)
なくつちや
成
(
な
)
んねえか
知
(
し
)
んねえが、
耻
(
はづ
)
かしくつて
厭
(
や
)
だな」
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
酌
(
くん
)
で差出す
盆
(
ぼん
)
も
手薄
(
てうす
)
な
貧家
(
ひんか
)
の
容體
(
ありさま
)
其の内に九助は
草鞋
(
わらぢ
)
の
紐
(
ひも
)
を
解
(
とき
)
足
(
あし
)
を洗ひて上に
上
(
あが
)
り先お里へも
夫々
(
それ/″\
)
の
挨拶
(
あいさつ
)
して
久々
(
ひさ/″\
)
の
積
(
つも
)
る話しをなす中に
頓
(
やが
)
てお里が
給仕
(
きふじ
)
にて
麥飯
(
むぎめし
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
黒人
(
くろんぼ
)
の
給仕
(
きふじ
)
に
導
(
みちび
)
かれて、
燈籠
(
とうろう
)
の
影
(
かげ
)
へ
顯
(
あらは
)
れたつけね——
主人
(
しゆじん
)
の
用
(
よう
)
に
商賣
(
あきなひ
)
ものを
運
(
はこ
)
ぶ
節
(
せつ
)
は、
盜賊
(
どろばう
)
の
用心
(
ようじん
)
に
屹
(
きつ
)
と
持
(
も
)
つ……
穗長
(
ほなが
)
の
槍
(
やり
)
をねえ、こんな
場所
(
ばしよ
)
へは
出
(
で
)
つけないから
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
が、
傍
(
そば
)
へも
寄
(
よ
)
せぬ
下働
(
したばたらき
)
の
漢
(
をとこ
)
なれば、
劍
(
つるぎ
)
は
此處
(
こゝ
)
にありながら、
其
(
そ
)
の
事
(
こと
)
とも
存
(
ぞん
)
ぜなんだ。……
成程
(
なるほど
)
、
呼
(
よ
)
べ、と
給仕
(
きふじ
)
を
遣
(
や
)
つて、
鸚鵡
(
あうむ
)
を
此
(
これ
)
へ、と
急
(
いそ
)
いで
孃
(
ぢやう
)
に、で、
妼
(
こしもと
)
を
立
(
た
)
たせたのよ。
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
周圍
(
まはり
)
に、
可
(
い
)
いほど
間
(
ま
)
を
置
(
お
)
いて、
黒人
(
くろんぼ
)
の
召使
(
めしつかひ
)
が三
人
(
にん
)
で、
謹
(
つゝし
)
んで
給仕
(
きふじ
)
に
附
(
つ
)
いて
居
(
ゐ
)
る
所
(
ところ
)
。
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
夜食
(
やしよく
)
の
膳
(
ぜん
)
で「あゝあ、
何
(
なん
)
だい
此
(
こ
)
れは?」
給仕
(
きふじ
)
に
居
(
ゐ
)
てくれた
島田髷
(
しまだまげ
)
の
女中
(
ねえ
)
さんが、「
鯰
(
なまづ
)
ですの。」
鯰
(
なまづ
)
の
魚軒
(
さしみ
)
、
冷
(
つめ
)
たい
綿屑
(
わたくづ
)
を
頬張
(
ほゝば
)
つた。
勿論
(
もちろん
)
、
宿錢
(
やどせん
)
は
廉
(
やす
)
い。いや、
羹
(
あつもの
)
も
食
(
く
)
はず、
鯰
(
なまづ
)
を
吐
(
は
)
いた。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
白服
(
しろふく
)
の
姿勢
(
しせい
)
で、ぴたりと
留
(
と
)
まつて、じろりと
見
(
み
)
る、
給仕
(
きふじ
)
の
氣構
(
きがまへ
)
に
恐
(
おそ
)
れをなして
大阪まで
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
その
時
(
とき
)
だつけか、あとだつたか、
春葉
(
しゆんえふ
)
と
相
(
あひ
)
ひとしく、まぐろの
中脂
(
ちうあぶら
)
を、おろしで
和
(
あ
)
へて、
醤油
(
したぢ
)
を
注
(
つ
)
いで、
令夫人
(
れいふじん
)
のお
給仕
(
きふじ
)
つきの
御飯
(
ごはん
)
へのつけて、
熱
(
あつ
)
い
茶
(
ちや
)
を
打
(
ぶ
)
つかけて、さくさく/\、おかはり
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
大開
(
おほはだ
)
けに
成
(
な
)
つた
足
(
あし
)
に、ずぼんを
穿
(
は
)
いて、
薄
(
うす
)
い
鶸茶
(
ひわちや
)
と
云
(
い
)
ふ
絹
(
きぬ
)
の、
手巾
(
ハンケチ
)
も
念入
(
ねんいり
)
な
奴
(
やつ
)
を、あぶらぎつた、じと/\した
首
(
くび
)
、
玉突
(
たまつき
)
の
給仕
(
きふじ
)
のネクタイと
云
(
い
)
ふ
風
(
ふう
)
に、ぶらりと
結
(
むす
)
んで、
表
(
おもて
)
の
摺切
(
すりき
)
れた
嵩高
(
かさだか
)
な
下駄
(
げた
)
に
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“給仕”の意味
《名詞》
給仕(きゅうじ)
食事の場で飲食の世話をすること。その人。
(古)会社などで雑用をする人。
(出典:Wiktionary)
“給仕”の解説
給仕(きゅうじ)は、食事時にそばに控えて、飲食物をテーブルに出すなど飲食の世話をすることである。また、給仕人(給仕をする人)のことも給仕と呼ぶ。
飲食店では従業員(ウェイター等)が、家庭などでは使用人がおこなう。
広義には、食事に限らず、雑用を任されることを意味する。
(出典:Wikipedia)
給
常用漢字
小4
部首:⽷
12画
仕
常用漢字
小3
部首:⼈
5画
“給仕”で始まる語句
給仕人
給仕女
給仕頭
給仕服
給仕男
給仕君
給仕役
給仕盆
給仕長
給仕人共