“羹”のいろいろな読み方と例文

読み方	割合
あつもの	93.8%
こう	3.1%
しる	3.1%

あつもの

舌長姥　こぼれた羹（あつもの）は、埃溜（はきだめ）の汁でござるわの、お塩梅（あんばい）には寄りませぬ。汚穢（むさ）や、見た目に、汚穢や。どれどれ掃除して参らしょうぞ。

天守物語 (新字新仮名) ／ 泉鏡花(著)

こう

いかにその食は一羹（こう）一菜に限り、その服は綿衣に限るもその結果はただ生活の不愉快を感ずるのみ。その倹約我においてなんの利益かある。

将来の日本：04 将来の日本 (新字新仮名) ／ 徳富蘇峰(著)

しる

西洋で鰻を食うに、骨切りなどの法なく、ブツブツと胴切りにして羹（しる）に煮るを何やら分らずに吃（く）う。ウィリヤム・ホーンの書を見ると、下等な店では蛇を代用するもあるらしい。

十二支考：04　蛇に関する民俗と伝説 (新字新仮名) ／ 南方熊楠(著)

“羹”の解説

羹（ゴン、あつもの）は、中華料理におけるスープの一種。片栗粉などのデンプンでとろみを付けた熱いスープである。
肉や野菜を入れて煮込んだ熱い汁もの料理であるが、具とスープが一体に感じられるような「とろみ」があることが最大の特徴となる80C。調理技法としては、食材を小さく切り揃えて、必要に応じて下処理を施し、スープを加えて調味して、加熱した後にとろみをつけて仕上げるものとなる80C。
料理名としては、食材名のあとに「羹」を付けることが一般的である80C。

魚翅羹 - フカヒレのあんかけスープ

宋嫂魚羹 - 南宋風スズキのあんかけスープ

蛇羹 - 蛇スープ
(出典:Wikipedia)

羹	漢検1級 部首:⽺ 19画