“蒸羊羹”の読み方と例文
読み方割合
むしようかん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「神戸の蒲鉾かまぼこを三枚、見事なのでございます。それに藤村ふじむら蒸羊羹むしようかんを下さいまして、わたくしまで毎度又頂戴物ちようだいものを致しましたので御座います」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
そこへ、山の如く甘いもの、フカシたての薩摩芋、京焼、蒸羊羹むしようかん、七色菓子、きんつば、今川焼、ぼったら等々の数を尽して持込まれる。
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
形容して見ると紫色の蒸羊羹むしようかんの奥に、隠元豆いんげんまめを、いて見えるほどの深さにめ込んだようなものである。眼と云えば一個二個でも大変に珍重される。九個と云ったら、ほとんどるいはあるまい。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)