“蒸物”の読み方と例文
読み方割合
むしもの100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
四十九日の蒸物むしものを、幸さんや安公に配ってもらってから、その翌日あくるひ母親とお庄とは、谷中やなかへ墓詣りに行った。その日はおもに女連であった。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
ここにも家族の不倖と冷たさは筒井の心を悲しがらせ、彼女はさびしく笑い、多く働いてそれをまぎらせながら、作るものは温かく品高い蒸物むしものなどに皆を喜ばした。
津の国人 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
三十五日には見事な米饅頭よねまんじゅうと麦饅頭との蒸物むしものに茶を添えて近所に配った。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)