“汚穢”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
おわい34.6%
けがれ17.3%
きたな9.6%
おあい5.8%
むさ5.8%
おえ3.8%
むさくる3.8%
むそ3.8%
をわい3.8%
おかい1.9%
(他:5)9.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“汚穢”を含む作品のジャンル比率
歴史 > 地理・地誌・紀行 > アジア50.0%
文学 > イタリア文学 > 詩28.6%
哲学 > 心理学 > 超心理学・心霊研究9.1%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
汚穢おわい堪うべからず、この人短小といえども、智慧錬金のごとく、煩悩の習久しく尽き、生死苦余すなし、護法の故にここに住み
それは人生の汚穢おわいを描き、醜悪を暴露することによって、一種の征服的なる権力感へ高翔こうしょうしようと言うのである。
詩の原理 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
されば行け、汝一もとの滑かなるをこの者の腰につかねまたその顏を洗ひて一切の汚穢けがれを除け 九四—九六
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
詐欺、竊盜、シモエア、判人ぜげん、汚吏、およびこのたぐひの汚穢けがれみな第二のひとやくへり —六〇
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
アノ『基督教青年』を私が汚穢きたない用に用いるのは何であるかというに、実につまらぬ雑誌であるからです。
後世への最大遺物 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
雨戸あまどを引いて外の格子かうしをがらがらツと明けまして燈明あかり差出さしだして見ると、見る影もない汚穢きたな乞食こじき老爺おやぢ
彼はこの屍室にはもっと汚穢おあいした空気が溜っていなければならぬのに、それほどではないのを不審に思った。
流線間諜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
雪之丞は、全身を汚穢おあいなへどろで塗りこくられでもするような、言い難い悪寒おかんをじっとえしのびながら、二人の言葉に耳をかたむけるふりをしていた。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
こうのう、殿、そのそばへ参ろうじゃがの、そこに汚穢むさいものがあろうがや。早やそれが、汚穢うて汚穢うてならぬ。……退けてくされませ、殿、)と言うんだ。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
汚穢むさや、見た目に、汚穢や。
天守物語 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
か、汚穢おえにまみれ、いっこうにぱっとしない人生、き砕かれた心が、いま、この天井の低い部屋の中で眼をさます。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
かつテ山東洋ニ問フテ曰ク、我、君ニつかフルコト三年、技進マズ、其ノ故如何。洋子のたまはク、吾子ごしすべからク多ク古書ヲ読ミ、古人ト言語シテ以テ胸間ノ汚穢おえヲ蕩除スベシ。
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
『爪垢を少しためて。——だが、汚穢むさくるしくなってはいけない。隔日位に、お湯に入って皮膚を清潔な健康色に磨くのがよろしいでしょう。』そんな注意もした。
しかもこんな汚穢むさくるしい町の小さな犬屋のオヤジにもかかわらず、私たちの運転手がいくら案内を請うても返事ばかりで、おそらく十五、六分ばかりも待たされたであろうか。
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
胡瓜きゅうりならば日野川の河童かっぱかじろう、もっての外な、汚穢むそうて汚穢うて、お腰元たちが掃除をするに手がかかって迷惑だ。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「失礼、さあ、お上りなさいまし、取散らかしまして、汚穢むそうございますが、」ときまり悪げに四辺あたりみまわすのを、うしろの男に心を取られてするように悪推わるずいする、島野はますます憤って、口も利かず。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
わが趣味より視れば、かの「シヤリア」宮なるシドオニイの畫の如きすら、その巧緻その汚穢をわいおほふに足らず。
かくの如き精気なく誠心なき汚穢をわいなる愚物は将来決ツして写すなか
舞姫 (新字旧仮名) / 石橋忍月(著)
彼は一切の汚穢おかいを捨てず、之を摂取し、之を利用する。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
汚穢きたない心を持つて、奇麗な衣服きものを着て居る人があるなら
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
基督も矢張り大工をなされたのです——く御聴きなさい、貧乏と云ふことはまで耻かしいことではありません、私も貴所方あなたがたみん汚穢きたない着物でせう、私も貴所方も皆な貧乏人です、けれど、貧乏や着物の汚穢のを気にしてはなりませんよ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
人死にて神魂たま亡骸なきがらと二つにわかりたる上にては、なきがら汚穢きたなきものの限りとなり、さては夜見よみの国の物にことわりなれば、その骸に触れたる火にけがれのできるなり。
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
せまいと汚穢きたなさとは我慢するとしても、ひとの寒さは猛烈もうれつに彼等に肉迫にくはくした。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
汚穢きたならしいが、まアとにかくこっちへお上りなすって……」
三人の双生児 (新字新仮名) / 海野十三(著)
婦女等おんなたちは船の動くととも船暈せんうんおこして、かつき、かつうめき、正体無く領伏ひれふしたる髪のみだれ汚穢けがれものまみらして、半死半生の間に苦悶せり。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)