“亡骸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なきがら95.5%
むくろ4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
墓碑に寛延の年号が刻んであるのを見るとよほど長命であったらしい。独身の彼は弟子たちの手に因ってその亡骸なきがらをここに葬られた。
磯部の若葉 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
彼女の亡骸なきがらを二週間(最後の埋葬をするまで)この建物の礎壁のなかにたくさんあるあなぐらの一つに納めておきたいという意向を述べた。
とたんに、彼の上へ、棍棒こんぼう鈎棒かぎぼう鳶口とびぐち刺叉さすまた、あらゆる得物えものの乱打が降った。そして、しし亡骸むくろでもかつぐように、部落の内の籾干場もみほしばへかつぎ入れ
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なまぐさい血汐に眼鼻めはなたれて、思わず押えた手をゆるめると、敵の亡骸むくろはがっくりと倒れた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)