“亡人”の読み方と例文
読み方割合
なきひと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
立三味線は勝三郎、脇勝秀、立唄たてうた坂田仙八さかたせんぱち、脇勝久で、皆稲葉家の名指なざしであった。仙八は亡人なきひとで、今の勝五郎、前名勝四郎の父である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
今やフラミニアは死せり、現世うつしよの爲めには亡人なきひとの數に入りたり。世にはこれを抱き、その唇に觸るゝことを得るものなし。是れ我がせめてもの慰藉也。
せめては亡人なきひとの菩提を弔ふために、月の二日を命日とさだめ、供養をおこたらず營んで居ります。
佐々木高綱 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)