“名指”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なざ53.8%
なざし46.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
マルタゴン、鈴なり花のマルタゴン、名指なざしてもいいが、ほかの怪物くわいぶつよりもおまへたちのはうがわたしはすきだ。ほろんだ花よ、むかしの花よ。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
高木敬太郎と名指なざして訪ねると、道場の入口に現れたのは、二十歳前後の寛達くわんたつな青年武士で、これは妹の茂野によく似た見るから氣持の良いさはやかな若者です。
立三味線は勝三郎、脇勝秀、立唄たてうた坂田仙八さかたせんぱち、脇勝久で、皆稲葉家の名指なざしであった。仙八は亡人なきひとで、今の勝五郎、前名勝四郎の父である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
遊びというものが面白くないとも思っていませんから、ふらり内弟子のものと共に品川へ参り、名指なざし登楼あがって見ますと、成程なか/\の全盛でげす。