“立唄”の読み方と例文
読み方割合
たてうた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ゆたかにまろらかな立唄たてうたの声と、両花道からしずしずとひれをふりながらあらわれる踊り子の緋鯉ひごいの列と……とりわけあざやかに幻に残ってるのは
小品四つ (新字新仮名) / 中勘助(著)
立三味線は勝三郎、脇勝秀、立唄たてうた坂田仙八さかたせんぱち、脇勝久で、皆稲葉家の名指なざしであった。仙八は亡人なきひとで、今の勝五郎、前名勝四郎の父である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
ことの方の弾手ひきても多い。長唄三味線の方も多い。歌は、音蔵おとぞうという立唄たてうたいの人の妹で、おかねちゃんという、それは実にい声の娘と——その人は惜しくも亡くなったが——その姉さんとが主であった。
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)