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緋鯉
読み方 | 割合 |
ひごい | 80.0% |
ひごひ | 15.6% |
ひこひ | 4.4% |
豊にまろらかな
立唄の声と、両花道からしずしずと
鰭をふりながらあらわれる踊り子の
緋鯉の列と……とりわけ
鮮に幻に残ってるのは
裸で
飛込んだ、
侍方、
船に
寄りは
寄つたれども、
燃え
立つ
炎で
手が
出せぬ。
漸との
思ひで
船を
引くら
返した
時分には、
緋鯉のやうに
沈んだげな。
雪に埋りたる
泉水を
掘いだせば、去年初雪より
以来二百日あまり
黒闇の水のなかにありし
金魚緋鯉なんどうれしげに
浮泳も
言やれ/\うれしやといふべし。