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緋葉
しばらくすると、この
旱に水は
涸れたが、
碧緑の葉の深く繁れる中なる、
緋葉の滝と云うのに対して、紫玉は
蓮池の
汀を
歩行いていた。
少時すると、此の
旱に水は
涸れたが、
碧緑の葉の深く繁れる中なる、
緋葉の滝と云ふのに対して、紫玉は
蓮池の
汀を
歩行いて居た。
徐大盡眞前に、ぞろ/\と
入ると、
目も
眩むやうな
一面の
櫨の
緋葉、
火の
燃るが
如き
中に、
紺青の
水あつて、
鴛鴦がする/\と
白銀を
流して
浮ぶ。
おなじ
年、
冬のはじめ、
霜に
緋葉の
散る
道を、
爽に
故郷から
引返して、
再び
上京したのでありますが、
福井までには
及びません、
私の
故郷からは
其から七
里さきの