“もみじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
紅葉77.0%
緋葉5.0%
4.3%
錦葉3.7%
黄葉3.1%
朱葉2.5%
1.2%
紅楓1.2%
楓樹0.6%
楓葉0.6%
(他:1)0.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ちょうど紅葉もみじ時分で、王子おうじたきがわって瓢箪ふくべの酒を飲干して、紅葉を見にく者は
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
がらり、紅葉もみじ湯の市松格子が滑ると、角の髪結海老床えびどこの親分甚八、蒼白い顔を氷雨ひさめに濡らして覗き込んだ。
従って女の口をるる点々の血も、彼処かしこ手洗水みたらしく水脈に響いて、緋葉もみじをそそぐ滝であった。
うなじを白く、銅像に前髪をバラリと振った。下唇の揺れるような、鳥冠とさか緋葉もみじを、一葉ひとはぬいて、その黒髪に挿したと思うと、
松やもみじなどの庭木にくるまれているため、まだこの一棟には、たいして火が廻っていなかったのが、せめてもの僥倖ぎょうこうでした。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
高尾から唯少し上流にさかのぼるのであるが、此処のもみじは高尾よりもめて居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
八郎はまたさっと眉を曇らせた。もっとも外へ出ると、もう、小川添の錦葉もみじで晴れたが。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
(ハオ、イヤア、ハオ、イヤア、)霜夜を且つちる錦葉もみじの音かと、虚空に響いた鼓の掛声。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
穂積皇子ほづみのみこの御歌二首中の一つで、一首の意は、今日の朝に雁の声を聞いた、もう春日山は黄葉もみじしたであろうか。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
そこで若し榛原は萩原で、其頃萩の花が既に過ぎてしまったとすると、萩の花でなくて萩の黄葉もみじであるのかも知れない。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
もとの山端やまっぱな引退ひきさがり、さらば一服つかまつろう……つぎ置の茶の中には、松の落葉と朱葉もみじが一枚。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
薄いのも、半ば染めたのも散り済まして、松山の松のみみどり深く、丘は霜のように白い、尾花が銀色を輝かして、処々に朱葉もみじくれないの影を映している。
左右のがけから紅に黄に染みたもみじが枝をさしのべ落葉を散らして、頭上はにしき、足も錦を踏んで行く。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
セイゲン、ヤシオなど云う血紅色けっこうしょく紅褐色こうかっしょくの春モミジはもとより、もみじかえでならけやき、ソロなどの新芽しんめは、とり/″\に花より美しい。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
流れの岸には紅楓もみじたぐいを植えそのほかの庭樹には松、桜、梅など多かり、栗樹くりなどのまじわるは地柄とちがらなるべし
わかれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
すぐに晴れようと、ロハ台に腰を掛けた、が、その上におおい掛った紅楓もみじの大木の美しさ。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そまの入るべきかたとばかり、わずかに荊棘けいきょくの露を払うて、ありのままにしつらいたる路を登り行けば、松と楓樹もみじの枝打ち交わしたる半腹に、見るから清らなる東屋あずまやあり。
書記官 (新字新仮名) / 川上眉山(著)
まことに人間の一生は春の花、秋の楓葉もみじ朝露ちょうろ夕電せきでん、古人すでにいッたが、今になッてますますさとる。
初恋 (新字新仮名) / 矢崎嵯峨の舎(著)
お珊が黙って、此方こなたから差覗さしのぞいて立ったのは、竜田姫たつたひめたたずんで、霜葉もみじの錦の谿たに深く、夕映えたるを望める光景ありさま
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)