“長廊下”の読み方と例文
読み方割合
ながろうか100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
千代田の大奥には、硝子びいどろを透かして見るような、澄明な秋のがにおって、お長廊下ながろうかの隅すみに、水のような大気がって動かない。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
ガラガラガラとみょうな音があなたへけてゆくのに、まどいをした目をそらすと、見当みあたらないはず、長廊下ながろうかを向こうの方へ自分のやりが引きずられてゆく。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御前おんまえあわいげんばかりをへだつて其の御先払おさきばらいとして、うちぎくれないはかまで、すそを長くいて、静々しずしずただ一人、おりから菊、朱葉もみじ長廊下ながろうかを渡つて来たのはふじつぼねであつた。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)