“廊下口”の読み方と例文
読み方割合
らうかぐち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このとき宗助そうすけならんで嚴肅げんしゆくひかえてゐたをとこのうちで、小倉こくらはかまけた一人いちにんが、矢張やはり無言むごんまゝがつて、へやすみ廊下口らうかぐち眞正面ましやうめん着座ちやくざした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ときに、廊下口らうかぐちから、とびら透間すきまから、差覗さしのぞいて、わらふがごとく、しかむがごとく、ニタリ、ニガリとつて、彼方此方あちこちに、ぬれ/\とあをいのは紫陽花あぢさゐかほである。かほでない燐火おにびである。いや燈籠とうろうである。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
はかまけたをとこは、だいうへにある撞木しゆもくげて、銅鑼どらかね眞中まんなかふたほどらした。さうして、ついとつて、廊下口らうかぐちて、おくはうすゝんでつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)