“眞正面”のいろいろな読み方と例文
新字:真正面
読み方割合
まとも35.7%
ましやうめん14.3%
まつしやうめん14.3%
マトモ14.3%
まおもて7.1%
まつしようめん7.1%
まつせうめん7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
平七は怪訝な顏をしながら、膝の下に隱れてゐる金の吸口の煙管を探す風で、座蒲團の右左を手探りつゝ、父の顏を眞正面まともに見てゐた。
父の婚礼 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
いし自由じいうになるところだけに、比較的ひかくてきおほきなのが座敷ざしき眞正面ましやうめんゑてあつた。其下そのしたにはすゞしさうなこけがいくらでもえた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
眞正面まつしやうめんに、凹字形あふじけいおほきたてものが、眞白まつしろ大軍艦だいぐんかんのやうに朦朧もうろうとしてあらはれました。とると、あやは、なんと、ツツツときつゝ。
雪霊続記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
西から眞正面マトモに吹きおろしたのが、暫らくして北の方から落して來た。やがて、風は山を離れて、平野の方から、山に向つてひた吹きに吹きつけた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
本門寺日の暮れかかる眞正面まおもてはひろびろとあり寒き石段いしきだ
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
このすとんへんじの中央ちゆうおうつて東方とうほうながめるときは、太陽たいようるのを眞正面まつしようめんられるから、太陽崇拜たいようすうはい關係かんけいある宗教上しゆうきようじよう目的もくてきつくられたものであらうとひともありますが
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
眞正面まつせうめんから突進とつしんして海蛇丸かいだまると、弦月丸げんげつまるとの距離きより最早もはや一千米突メートルぎない。