“もみぢ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:モミヂ
語句割合
紅葉60.3%
黄葉20.6%
5.9%
錦葉4.4%
緋葉4.4%
2.9%
楓樹1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ぎたる紅葉もみぢにはさびしけれど、かき山茶花さゞんかをりしりかほにほひて、まつみどりのこまやかに、ひすゝまぬひとなきなりける。
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
渓をはさんだ山には黄葉もみぢも深く、諸所に植ゑ込んだ大きな杉の林もあつた。細長い筏を流す人たちにも出会つた。
渓をおもふ (新字旧仮名) / 若山牧水(著)
爾余は野遊の七律一、菊ともみぢとの七絶各一、柳橋を過ぐる七絶一、木村定良さだよしに訪はれた五律一である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
ときに、薄霧うすぎりが、紙帳しちやうべて、蜻蛉とんぼいろはちら/\と、錦葉もみぢうたゑがいた。八月六日はちぐわつむいかおぼえてる。
十和田の夏霧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
おなじとしふゆのはじめ、しも緋葉もみぢみちを、さわやか故郷こきやうから引返ひつかへして、ふたゝ上京じやうきやうしたのでありますが、福井ふくゐまでにはおよびません、わたし故郷こきやうからはそれから七さきの
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
時雨しぐれくもえいずるもみぢこずゑ確然かくぜんあがつてながら天鵞絨びろうどふかんでやうにもえた。まへそらさゝへてつた二でうしろはしら幟旗のぼりばたであつた。幟旗のぼりばたまずばた/\とひるがへつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
平次は床柱の根——楓樹もみぢの良い木の底部の方が、ガクリと缺き取られたやうになり、新しい傷跡が白々となつて居るのに氣が付いたのです。