錦葉もみぢ)” の例文
とゞ山懷やまふところに、おほひかさなる錦葉もみぢかげに、眞赤まつか龍膽りんだうが、ふさ/\と二三りんしもむらさきこらしてく。……
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ときに、薄霧うすぎりが、紙帳しちやうべて、蜻蛉とんぼいろはちら/\と、錦葉もみぢうたゑがいた。八月六日はちぐわつむいかおぼえてる。
十和田の夏霧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
つき晃々きら/\まどたので、戞然からりたまはこひらいたやうに、山々やま/\谷々たに/″\錦葉もみぢにしきは、照々てら/\かゞやきびてさつまへまた卷絹まきぎぬ解擴ときひろげた。が、すゑ仄々ほの/″\うすく。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
人形にんぎやうのやうな女達をんなたちこゑきたい、錦葉もみぢうた色鳥いろどりであらう。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
うつくしきかな、はねつばさきりはらつて錦葉もみぢたり。
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)