“紙帳”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しちょう71.4%
しちやう21.4%
きれ7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中にはさっき狂乱して引きちぎった紙帳しちょうがばらばらになっていた。お岩の亡霊もいて入って来た。伊右衛門はふるえあがった。
南北の東海道四谷怪談 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
文吾はぞつと身慄ひをして、母の寢息の籠つた紙帳しちやうの中へもぐり込んだ。寺で蚊に食はれた痕が、急にかゆくなつて來た。
石川五右衛門の生立 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
彼の父左衛門は、生前、春、秋、冬を、その中に住み、夏は紙帳きれを畳んで蒲団の上に敷き、寝茣蓙代りにしたが、左門も、春、秋、冬をその中に住み、夏は寝茣蓙代りに、その上へ寝た。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)