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錦葉
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もみじ
ふりがな文庫
“
錦葉
(
もみじ
)” の例文
真白
(
まっしろ
)
な
薄
(
すすき
)
の穂か、窓へ散込んだ
錦葉
(
もみじ
)
の
一葉
(
ひとは
)
、
散際
(
ちりぎわ
)
のまだ血も
呼吸
(
いき
)
も通うのを、
引挟
(
ひっぱさ
)
んだのかと思ったのは事実であります。
革鞄の怪
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
迎うるごとく、送るがごとく、窓に
燃
(
もゆ
)
るがごとく見え
初
(
そ
)
めた妙義の
錦葉
(
もみじ
)
と、
蒼空
(
あおぞら
)
の雲のちらちらと白いのも、ために、
紅
(
べに
)
、
白粉
(
おしろい
)
の
粧
(
よそおい
)
を助けるがごとくであった。
革鞄の怪
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
橋袂
(
はしたもと
)
に、
梢
(
こずえ
)
は高く向う峰のむら
錦葉
(
もみじ
)
の中に、朱の五重塔を分け、枝は長く青い浅瀬の
流
(
ながれ
)
に
靡
(
なび
)
いた、「雪女郎」と名のある柳の大樹を見て、それから橋を渡越した。
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
就中
(
なかんずく
)
、
公孫樹
(
いちょう
)
は黄なり、紅樹、青林、見渡す森は、みな
錦葉
(
もみじ
)
を含み、散残った柳の緑を、うすく
紗
(
しゃ
)
に
綾取
(
あやど
)
った中に、層々たる城の天守が、遠山の雪の
巓
(
いただき
)
を
抽
(
ぬ
)
いて
聳
(
そび
)
える。
縷紅新草
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
海底の琅玕の宮殿に、宝蔵の珠玉金銀が、
虹
(
にじ
)
に透いて見えるのに、
更科
(
さらしな
)
の秋の月、
錦
(
にしき
)
を染めた木曾の山々は劣りはしない。……峰には、その
錦葉
(
もみじ
)
を織る
竜田姫
(
たつたひめ
)
がおいでなんだ。
海神別荘
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
(ハオ、イヤア、ハオ、イヤア、)霜夜を且つちる
錦葉
(
もみじ
)
の音かと、虚空に響いた鼓の掛声。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
八郎はまた
颯
(
さっ
)
と眉を曇らせた。もっとも外へ出ると、もう、小川添の
錦葉
(
もみじ
)
で晴れたが。
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
プラットフォームで、
真黒
(
まっくろ
)
に、うようよと多人数に取巻かれた中に、すっくと立って、山が彩る、
目瞼
(
まぶた
)
の紅梅。
黄金
(
きん
)
を
溶
(
とか
)
す炎のごとき妙義山の
錦葉
(
もみじ
)
に対して、ハッと燃え立つ緋の片袖。
革鞄の怪
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
背きがち、
首
(
うな
)
だれがちに差向ったより炉の灰にうつくしい面影が立って、その
淡
(
うす
)
い桔梗の無地の半襟、お納戸
縦縞
(
たてじま
)
の
袷
(
あわせ
)
の薄色なのに、
黒繻珍
(
くろしゅちん
)
に朱、
藍
(
あい
)
、
群青
(
ぐんじょう
)
、
白群
(
びゃくぐん
)
で、
光琳
(
こうりん
)
模様に
錦葉
(
もみじ
)
を織った。
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
錦葉
(
もみじ
)
を
観
(
み
)
に出掛けた。
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
錦
常用漢字
中学
部首:⾦
16画
葉
常用漢字
小3
部首:⾋
12画
“錦”で始まる語句
錦
錦絵
錦繍
錦紗
錦襴
錦小路
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錦織
錦木