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緋鯉
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ひごひ
ふりがな文庫
“
緋鯉
(
ひごひ
)” の例文
裸
(
はだか
)
で
飛込
(
とびこ
)
んだ、
侍方
(
さむらひがた
)
、
船
(
ふね
)
に
寄
(
よ
)
りは
寄
(
よ
)
つたれども、
燃
(
も
)
え
立
(
た
)
つ
炎
(
ほのほ
)
で
手
(
て
)
が
出
(
だ
)
せぬ。
漸
(
やつ
)
との
思
(
おも
)
ひで
船
(
ふね
)
を
引
(
ひつ
)
くら
返
(
かへ
)
した
時分
(
じぶん
)
には、
緋鯉
(
ひごひ
)
のやうに
沈
(
しづ
)
んだげな。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
あるが
中
(
なか
)
にも
薄色綸子
(
うすいろりんず
)
の
被布
(
ひふ
)
すがたを
小波
(
さヾなみ
)
の
池
(
いけ
)
にうつして、
緋鯉
(
ひごひ
)
に
餌
(
ゑ
)
をやる
弟君
(
おとヽぎみ
)
と
共
(
とも
)
に、
餘念
(
よねん
)
もなく
麩
(
ふ
)
をむしりて、
自然
(
しぜん
)
の
笑
(
ゑ
)
みに
睦
(
むつ
)
ましき
咡
(
さヽや
)
きの
浦山
(
うらやま
)
しさ
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
隣りの寺の庭にある池から、時々
緋鯉
(
ひごひ
)
のはねる水音がして、急に靜まつた深夜の靜けさを破るのが聞えた。
泡鳴五部作:02 毒薬を飲む女
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
緋鯉
(
ひごひ
)
の背の浮ぶ庭の池の飛石に、
鶺鴒
(
せきれい
)
が下りて來て長い尾を水に叩いてゐる。さうして
紺青
(
こんじやう
)
の空! このうるはしい天日の下に、一體何が世には起つてゐるのか?
嘘をつく日
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
あどけなく
緋鯉
(
ひごひ
)
のむれにたはむるゝいぢらしきさま
眼
(
ま
)
のあたり見ゆ
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
そりや
同
(
おな
)
じ
所
(
ところ
)
に
住
(
す
)
んでるから、
緋鯉
(
ひごひ
)
に
屬
(
つ
)
くが
當前
(
あたりまへ
)
だけれどもね、
君
(
きみ
)
が、よくお
飯粒
(
まんまつぶ
)
で、
絲
(
いと
)
で
釣上
(
つりあ
)
げちや
投
(
な
)
げるだらう。
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
一方
(
いつぱう
)
は
明窓
(
あかりまど
)
の
障子
(
しやうじ
)
がはまつて、
其外
(
そのそと
)
は
疊
(
たゝみ
)
二疊
(
にでふ
)
ばかりの、しツくひ
叩
(
だたき
)
の
池
(
いけ
)
で、
金魚
(
きんぎよ
)
も
緋鯉
(
ひごひ
)
も
居
(
ゐ
)
るのではない。
怪談女の輪
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
緋鯉
(
ひごひ
)
は
立派
(
りつぱ
)
だから
大將
(
たいしやう
)
だらうが、
鮒
(
ふな
)
は
雜兵
(
ざふひやう
)
でも
數
(
かず
)
が
多
(
おほ
)
いよ……
潟
(
かた
)
一杯
(
いつぱい
)
なんだもの。」
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「ぢや、
僕
(
ぼく
)
ン
許
(
とこ
)
の
蓮池
(
はすいけ
)
の
緋鯉
(
ひごひ
)
なんか
何
(
ど
)
うするだらうね?」
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
緋
漢検準1級
部首:⽷
14画
鯉
漢検準1級
部首:⿂
18画
“緋”で始まる語句
緋
緋縮緬
緋色
緋縅
緋鹿子
緋毛氈
緋桃
緋葉
緋羅紗
緋鹿