“當前”の読み方と例文
新字:当前
読み方割合
あたりまへ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そりやおなところんでるから、緋鯉ひごひくが當前あたりまへだけれどもね、きみが、よくお飯粒まんまつぶで、いと釣上つりあげちやげるだらう。
霰ふる (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さう云ふことを云ふと、女は直ぐ辯解して、子供を可愛がるのは當前あたりまへのことで、何も恥ぢることはないと云ふが、それは餘裕のない畜生であるからである。
泡鳴五部作:03 放浪 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
會社に行くのとは全く方角が違ふのだが、同窓の先輩として、一度でも口をきいた人の死を弔ふのは當前あたりまへだといふやうないひ譯を心の中にたゝみ込んで居た。
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)