“あたりまへ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
普通34.0%
當然19.1%
当然14.9%
當前14.9%
当前6.4%
尋常4.3%
至当2.1%
通常2.1%
通言2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
男蛙をとこかへるはしみじみとそのながめて、なあんだ、どんなにえらやつがうまれるかとおもつたら、やつぱり普通あたりまへかへるかと、ぶつぶつ愚痴ぐちをこぼしました。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
それは、私を可愛がつてくれたり、私が當然受けるべきだと思ふ罰をくれる人を、私が愛さなきやならないと同じやうに當然あたりまへなことだわ。
バルヂピエロのをぢさんのよこした手紙だつてあの日の笑談ぜうだんの続きだと思はれぬこともない。無論をぢさんは死んだには違ひない。併しあの年になれば死ぬのは当然あたりまへである。
復讐 (新字旧仮名) / アンリ・ド・レニエ(著)
さう云ふことを云ふと、女は直ぐ辯解して、子供を可愛がるのは當前あたりまへのことで、何も恥ぢることはないと云ふが、それは餘裕のない畜生であるからである。
泡鳴五部作:03 放浪 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
檀家の一軒も無い此寺このてらの貧乏は当前あたりまへだ。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
こりや真面目まじめな問題だよ——茶を飲むやうな尋常あたりまへな事とは些少すこし訳が違ふよ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
あるひは、彼男に言はせたら、六左衛門だつて立派な公民だ、其娘を貰ふのに何の不思議が有る、親子の間柄で選挙の時なぞに助けて貰ふのは至当あたりまへぢやないか——斯う言ふかも知れない。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
吾儕われ/\の中に新平民が居るなんて言触らされて見給へ。誰だつて憤慨するのは至当あたりまへぢやないか。君始め左様だらう。一体、世間で其様なことを言触らすといふのが既にもう吾儕職員を侮辱してるんだ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
たしかに、これは大抵たいてい子供こども菓子くわしべるときおこることだが、あいちやんはなに素晴すばらしいことがおこるのをばかりのぞんでて、通常あたりまへみちすゝんでくのは
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
あとからよくかんがへてれば不思議ふしぎだが、其時そのときにはそれがまつた通常あたりまへのやうにおもはれました)が、其時そのときうさぎ實際じつさい襯衣チヨツキ衣嚢ポケツトから時計とけい取出とりだして、それをてゐましたがやがしました
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
長「にゆうを知らんか、道具商だうぐや御飯おまんまつてゝ「にゆう」を知らんやつもねえもんだ。弥「アハヽヽなんこつた。長「きず出来できたとつてはあんま素人染しらうとじみるから、きずを「にゆう」とふが道具商どうぐや通言あたりまへだ。
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)