“あたりまえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
当然43.1%
当前37.1%
普通12.9%
尋常2.6%
至当2.6%
常例0.9%
通常0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
田舎者「宿屋の番頭さんは物の間違にならん様にするが当然あたりまえで、わしが目で見て証拠が有るので、なに間違えばえ、わし脊負しょって立つ」
学位のある、立派な男が、大切な嫁をるのだ。念を入れんでどうするものか。しらべるのは当前あたりまえだ。芸者を媽々かかあにするんじゃない。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
何うも普通あたりまえの先生でない、たしか去年でげしたか、田月という菓子屋で盗賊を押えなすったって、私の屋敷でもえらい評判でねえ
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
こんなことを、さもさも尋常あたりまえの話のように宗蔵が言出した。まるで茶でも飲み飯でも食うと同じように。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そしてもし心の内に、美しい文字や流行の文句を使ってみたいから書こうとしたのだと心づいたら、それは一行の文章を成さなかったのが至当あたりまえなのである。
文章を作る人々の根本用意 (新字新仮名) / 小川未明(著)
また食物も一日に麦焦むぎこがしの粉を二握りずつ一遍に与えるだけです。それだけではとても活きて居ることが出来ない。そこで大抵獄中に入れば知己しるべが差入物をするのが常例あたりまえになって居る。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
隣りの明店あきだなに隠れて居りました江戸屋の清次は驚きましたが、通常あたりまえの者ならば仰天ぎょうてんして逃げを失いますが、そこが家根屋やねやで火事には慣れて居りますから飛出とびだしまして