“明窓”の読み方と例文
読み方割合
あかりまど100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
日の光は急に戸口より射し入り、暗い南の明窓あかりまども明るくなった。「ああ、日が射して来た、先刻さっきまでは雪模様でしたが、こりゃ好い塩梅あんばいだ」
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
橋から橋へ、河岸のくらの片暗がりを遠慮らしく片側へ寄って、売残りの草花の中に、蝶の夢には、野末の一軒家の明窓あかりまどで、かんてらの火を置いた。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「おれは行くよ。おぬしらは六十、七十まで生きのびて、馬鹿なの世界で、いいだけっつっつするがよかろう。冥土の明窓あかりまどから見ていてやるぞ」
ボニン島物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)