“なざ”の漢字の書き方と例文
語句割合
名指100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この魅するばかりの華麗な空を見て、はじめ大洋はしかつらをする。が、間もなく海面も、優しい、悦ばしい、情熱的な——とても人間の言葉では名指なざすことの出来ぬ色合になる
冬日記 (新字新仮名) / 原民喜(著)
何処どこへ行くあてもないのを好加減な町を名指なざして二時間程ぐる/\乗りまはしてかへつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
その後で、彼はイィシュトン家の二令孃とデント夫人とを名指なざした。彼は私の方を見た。ちやうど私は彼の傍に居合せた。デント夫人の腕環うでわがとれかゝつてゐたのを締め直して上げてゐたのだ。